2022年5月
June 05, 2022
戦略的原油備蓄を放出することによって価格を抑えようとする主要国の協調的取り組みにもかかわらず、原油価格は100ドル台前半となっている。ロシア産ガスが入手困難となることを見越してヨーロッパが天然ガス在庫の積み上げを図っていることから、天然ガス価格も高止まりしている。一方、石油及びガス価格の高騰は探鉱・開発事業者に記録的な利益をもたらしており、新たな開発プロジェクトへの資本支出拡大のインセンティブとなっている。最近、複数のFPSOプロジェクトが短期的発注見込みのカテゴリーに入り、今後18ヶ月に浮体式石油・ガス生産システムの発注が見込まれるプロジェクト数は31件となった。但し、十分な建造キャパシティが必要である。ここ1ヶ月に2件の浮体式石油・ガス生産システム案件が発注段階に進んだ。1件は生産セミサブのメキシコ湾への再配備契約であり、もう1件のブラジル向けFPSOのエンジニアリング契約はリース・運転契約に移行することになっている。5月には多数のFSRUの長期リース契約が締結された。ロシア産パイプラインガスに代わる供給源を慌てて手配しようとするヨーロッパの公益事業者が7件のFSRUリースに署名した。これらのリースによってターミナル契約を求めていた再配備可能なFSRUのほとんどが吸収された。これらについて5月号で論じる。レポートのデータセクションでは計画段階にある浮体式生産システム190案件、発注済み浮体式生産/貯蔵システム67基、稼働中の浮体式生産ユニット304基、再配備に利用可能な浮体式生産システム22基についての詳細を示した。添付のエクセルスプレッドシートでレポートのデータをニーズにあわせて並べ替えることができる。情報は5月29日現在のもの。
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